子ども食堂を利用したい

トップページ > 子ども食堂を利用したい > 大人のみなさんへ

大人のみなさんへ

子どもは生きづらさを感じている

近年大きな社会問題となっている不登校や学級崩壊、いじめ。

暴力事件や殺人事件などの犯罪の数々をみていると、子どもたちが日々大きなストレスにさらされながら生活していることや、親の「安心」のために、子どものことをなんでも知っておこうという大人の目線の強まりが、GPSつき携帯電話や小型発信器を持たされる子も増え、子どもたちの生きにくさを生んでいます

そして人間性のある人として成長するのに必要なこころの栄養素が何かしら欠乏していることを感じずにはいられません。

その理由のひとつと考えられるのは現代の我々の生活が、自然からかけ離れすぎてしまっていることです。今の子どもたちは受験のために室内で机に向かって勉強する時間やテレビやゲームに費やす時間が長く、精神的な強さ、すなわちこころの病の免疫を得るために必要な実体験をする機会が少なくなっていると言われています。

放課後友達と思いきり遊ぶことなく過ごす子どもたちは、友達や周囲の大人たちと表面的な付き合いしかできなくなり、何でもスイッチ一つでできてしまう豊かなこの時代に生まれ育ったがゆえに、さまざまな状況で我慢するという経験が不十分です。その結果キレやすく、些細な事で攻撃的になってしまいます。

またバーチャルな世界に浸り、現実の社会での生活体験が少ないために、失敗することに免疫がなく、ちょっとしたことで落ち込んだり、抑うつ状態になってしまいます

このように、自分の力じゃ精神的な整理をつけることが難しい中、子どもたちは犬と触れ合うことに強い興味や関心、犬から得られる癒しの効果を求めています

しかし、子どもたちはこれまでに犬と関わった体験は多様です。絵本や図鑑、TVやPCから得た情報が中心であり、生きている犬と直接ふれ合ったりした経験が少ない現状があります。

犬を見るとリラックスできる

人間は、地球上で有史以前から多くの動植物と生活を共にしてきました。「一緒に暮らす」というよりは時間と空間を共有してきた。と言ったほうがよいでしょう。

その中で動物たちは、人間にとって環境のバロメーターでもあったのです。原始時代から人は、犬が安心してくつろいでいる姿を目にすると、その場所には自分をも襲うかもしれぬ肉食獣はいないだろう、天候も安定しているし、その他の危険因子もなさそうだと考え、自らも落ち着くことができたのです。

しかし逆に、犬が不安そうな行動をとれば、自分にとっても何か心配しなければいけないことがあるのではないかと感じたのです。

つまり、原始の時代から、人は犬の幸福な姿を見ればリラックスすることができ、犬が不幸な状況に置かれている姿を見ると不安やストレスを感じていたのです。

今日においてもこの根本は変わることなく、私たちの中には犬の姿に対するこのような反応が残っています。

補助犬であろうと、ペットであろうと、セラピー犬であろうと、その犬が自らの置かれた状況に不安、不満、恐怖などのマイナス感情を抱いていれば、それは共にいる人間の精神状態を逆撫ですることに繋がっていきます。

犬の存在は人間にとって精神的安定をもたらすこともできますが、その全く反対の効果もあり得ることをまず理解することが大切です。

心のケアができる場

そこで、かたのだ子ども食堂で、犬の柔らかな毛並みに触れ、温かな体温を感じることで自然と心が落ち着き笑顔になり、また物言えぬ、犬の身になって考えるやさしい思いやりが育ち、子どもの心をあたためます

犬とのふれあいを介して、犬が教えてくれる大切なこと、犬のゆるがない愛情が生きる勇気をくれ、他人へのいたわり、思いやりを通して命の大切さを知ることができます。

また、道徳観や精神的、人格的な成長がうながされ、継続的に犬と触れ合い、いっしょに遊ぶことで、心の病気や身体の不調が改善されるケースがよく見られます。

こうしたことから精神的・身体的な治療の助けとしての位置付けもあり、犬とのふれ合いは最近では医療施設をはじめ多くの場所でとり入れられ生理的な効果、心理的な効果、社会的な効果など期待できるといわれて、多くの人がそのような動物が安らぐ存在であることを感じています

犬と関われば、楽しいこともありますが大変なこともあり、その命への責任も負います。 犬とふれあい、癒されながら、その命の大切さも感じてもらえる場所にしたいと思っています。

このページの先頭へ